今週の詰将棋㊼の解説

今週の詰将棋で出したのは下図。

作意

26桂 13玉 53龍 33角合 同龍 同桂 14銀 22玉 23歩 21玉 43角(54角) 32桂合 22歩成 同玉 34桂 21玉 32銀(成) 同銀 22歩 11玉 23桂 同銀 21歩成 同龍 22角 同龍 同桂成 同玉 21飛 以上29手詰め

 

詰め上がり図

 

この詰将棋の狙いは「桂馬で歩を取ると角で王手した時に歩合で詰まない為、角の王手で歩合以外を発生させてから歩を取る。」

 

最初は「実戦形」で「玉の範囲を広く取る」詰将棋を作っていた時にたまたまそうなって明確な狙いが出来た。

(素材図この形から考えてたら上手く出来て驚いた。)

この形から26桂を置いて横から飛車で王手して合駒を出す詰将棋でそうなったのだが。

 

まずは初手26桂

15歩・15銀・24銀成等考えられるが全て届かない為、急所の34桂を可能にする26桂。

 

13玉53龍33角合

この時斜め下に効かない合駒は例えば金合。

14銀22玉34桂で

11玉は22角同銀同桂成同玉23歩で

34同〇は23歩11玉22角同銀同桂成同玉23歩で

早く詰む。

 

斜め下に効く33銀合は

同龍同桂14銀22玉34桂21玉となった時に前に効く駒が歩以外ある為に22銀打ちで詰む。

上記変化の為角合になる。

 

33角合同龍同桂14銀22玉。

ここで34桂とすると

21玉43角に32歩合となり

前に効く駒が歩しか取れない為詰まない逃れ図。

 

歩合以外の合駒を発生させる為、

23歩21玉43角としてやはり前に効かない駒である桂合を発生させる。

ここで22歩成同玉34桂21玉と待望の34桂跳をここで行い

32銀同銀22歩11玉23桂同銀と銀を上部に追いやり

ここで21歩成同龍同角成は同玉22飛11玉で逃れる。

21歩成同龍に22角として22の地点で龍を取り詰め上がる。

 

この詰将棋は桂打ちから始めたくなって2手逆算したのだが

飛打ちから始める初期案。

出した後に思ったがこっちの方が良かった気がする。

2手逆算した時に何故か初心者特有のこだわりで龍にしたくなった。

 

私の提唱する「実戦形」「玉の範囲を広く取る」初心者用素材案で驚くほど詰将棋っぽい詰将棋が作れたと思う。