今週の詰将棋㊴の解説その2

今週の詰将棋で出したのは下図。

 

31歩成62金22金同玉

ここで14桂とすると

同角33銀成同玉55角44歩合同銀成42玉となり

その1での52が封鎖されている変化と違い詰まない筈。

 

その為逃げれなくする為に、33銀成同玉45桂を行う。

22玉14桂とこのタイミングで角と取る。

ここで同角は

55角に33香合は同角成同桂同桂成同玉45桂22玉23香同玉33金12玉24桂で詰む。

55角に33桂合も21と同玉22金同玉33桂成31玉22成桂で詰む。

 

14歩に同歩として33角の近打を打つ。

角を離して打つと玉が逃げられて詰まない。

33角を同桂と取ると

同桂成同玉25桂22玉21金12玉24桂で詰む。

玉を逃げるのだがここで玉方変同がある。

ここで12玉と逃げた場合。

22金13玉23金同玉となる。

13玉と逃げた場合

24金12玉23金同玉となる。

次の24角成で合流する。

ここで12玉は23角22玉32と同金同角成同玉23金31玉42銀成で簡単。

22玉の時に再度33角の近打を行う。

この時も角を離して打つと詰まない。

31玉と逃げられる。

再度の33角に同桂は同馬31玉23桂21玉11馬32玉33銀成で簡単。

12玉として34馬

ここで23桂合なら13歩同玉24角成22玉23馬31玉43桂で詰む。

23銀合は同馬同玉24角成22玉33桂成で簡単に詰む。

そこで23歩(香)合

 

ここから24桂と32の地点に効かせて13玉22角成同玉21とと初手に作成したと金を動かして収束に入る。

同玉22歩に同玉は33桂成として作意順の43桂が邪魔駒になる手順が無い為早く詰む。

22歩31玉43桂22玉33桂成21玉31桂成で

ここで同金は43馬で32の地点に駒の利きが多い為早く詰む。

同玉42銀成同金同成桂同玉43金31玉32金で詰み。

 

「実戦形で初形に成駒無し」+「いつもの順算+逆算」の詰将棋が出来た。これはこれでありだろう。

 

今週の詰将棋㊴の解説その1

今週の詰将棋で出したのは下図。

作意

31歩成 62金 22金 同玉 33銀(成) 同玉 45桂 22玉 14桂 同歩 33角 13玉 24金 12玉 23金 同玉 24角成 22玉 33角 12玉 34馬 23歩(香)合 24桂 13玉 22角(成) 同玉 21と 同玉 22歩 31玉 43桂 22玉 33桂成 21玉 31桂成 同玉 42銀成 同金 同成桂 同玉 43金 31玉 32金 以上 43手詰め

 

詰め上がり図

 

この詰将棋の狙いは特に無いのだが敢えて言うと「成駒無しの実戦形」+「いつもの順算と逆算」である。

 

タイプ的には実戦形で守備駒を少しずつ取り持ち駒が少ないタイプ。

ちなみにこのタイプの詰将棋が私は好きだったりする。

実戦で持ち駒が少ない時に相手の守備駒を少しずつ取っていき詰めた時に

「試合に勝った」

「詰における読みの量勝負に勝った」

と試合にも勝負にも勝った気がするから。

 

31歩成に合駒は

例えば52歩合

22金同玉14桂として

同歩は33銀成同玉25桂22玉33角同桂21金12玉24桂で簡単。

そこで23の地点を開ける同角は

33銀成同玉55角44合同銀成22玉33金同桂同成銀31玉43桂21玉22成銀で詰む。

上記のように52に合駒を打つと玉が52の地点に行くことが出来ない退路封鎖になって早く詰む。

 

42合も退路封鎖になっているので

22金同玉33銀成同玉44銀成22玉21と同玉33桂32玉24桂22玉21金で詰む。

 

32銀合は

33銀成同玉45桂22玉21と同玉33桂打31玉21金同銀同桂成同玉22銀12玉24桂で詰む。

 

22合は同飛成で金が余る為、33銀成同玉45桂22玉21金12玉24桂で詰む。

 

よって31歩成に対して合駒は打てない。

52金の移動合は52合と一緒なので

そこで51の退路を開ける52飛の移動合は

22金に同飛同飛成は作意に比べて飛が1枚多いので

33銀成同玉45桂22玉に21とで詰む。

22金に同玉は

33銀成同玉45桂22玉21と同玉33桂打22玉21と32玉52飛成同金右24桂43玉44飛で詰む。

 

そこで33の金をとられる前に逃げる32金引は

23銀同角24桂打22玉21と同玉33桂22玉21金43玉44銀で詰む。

 

32角引の移動合は

22金同玉33銀成に同玉は

44銀成23玉15桂12玉24桂22玉34桂31玉22金で詰む。

則ち31歩成りには合駒も移動合も効かない為、62金と取るしかない。

それと14桂をするタイミングと21とをするタイミングが重要だとわかって頂けただろうか。

 

その2へ

 

 

 

今週の詰将棋㊳の解説

今週の詰将棋で出したのは下図。

作意

71飛 51歩合 同飛成 12玉 42龍 13玉 31角 24玉 25歩 23玉 22龍 14玉 13龍 以上 13手詰め

 

詰め上がり図

 

この詰将棋の狙いは「中合した方が2手伸びる。」である。

質駒が取れる処に駒を打つ

玉が逃げる

質駒を取って王手

より

質駒が取れる処に駒を打つ

中合をする

中合の駒を取る

玉が逃げる

王手

の方が手が伸びる。

これは今後、普通に基本手筋として詰将棋の本「ぐぐーんと強くなる詰将棋200」(※本のタイトルは適当この前閃いたタイトル。)みたいな名前の本に入ってきてもおかしくない気がした。今後本に基本手筋として入ってきてもおかしくない手筋だと感じている。

 

2手目21歩合の時は

22角12玉21飛成23玉31角成14玉25龍で詰む。

 

そこで2手目12玉とすると

72飛成13玉31角24玉16桂23玉22龍14玉13龍で詰む。

だが桂を持っていると別の詰め筋が発生する。

この時に25桂24玉22龍23金合15角14玉13桂成同金25龍と驚くくらい詰将棋っぽく詰む。

 

すなわち変化2手目のこの局面から出した場合は不完全作である。

 

そこで2手目に中合した場合だが72の質駒を取らさずにかつ23玉が出来る地点の中合は51の地点だけ。

 

ここが真の狙いである。「シュレディンガー中合」(※私がこの詰将棋を作った時に閃いた造語。特定の中合を出した瞬間に詰将棋が完全作に切り替わる事。要するに中合を出す前は完全作でも不完全作でも無い図面。)

 

この局面は同飛成12玉42龍13玉25桂24玉15角23玉

ここで33角成から詰んでいる。

 

桂を詰め方に渡したら別の詰筋が発生するのを2手目の変化で見せていて果たして桂合が最善なのかと思う。

歩の中合が最善ではないのだろうか?

すなわち歩の中合を行ったこの局面でこの詰将棋は完全作になる。

 

これが閃いた「シュレディンガー中合」なのだが調べてみると希望限定という言葉があった。そうかそうか希望限定か。

 

私は完全作と思っているがこの詰将棋は希望限定の不完全作の可能性は充分にある。

 

 

 

 

 

 

 

今週の詰将棋㊲の解説

今週の詰将棋で出したのは下図。

作意 

12香 21玉 29香(29~27まで可) 26歩合(26~24まで可) 同香 23歩合 同香 12玉 42飛成 同香 22香成 同玉 32桂成 12玉 34角 11玉 22成桂 同玉 23角成右 31玉 32歩 21玉 22歩 11玉 12馬以上 25手詰め

 

詰め上がり図

 

この詰将棋の狙いは「歩の連続中合」である。

連続中合詰将棋で二歩禁を利用した歩の連続中合詰将棋を私は見たことが無い。が、私が見たこと無いだけで実は有名なのかも知れない。

 

3手目の29香打ちの時23桂と中合すると

   

同香12玉42龍同香22香成同玉32角成12玉21角11玉となり

歩合以外詰む。

 

そこで29香に23歩と中合

ここで同香は12玉42飛成同香21角11玉22香成同玉32角引成11玉となり歩が打てなくて詰まない。

だが23歩中合には32桂成として

同馬同飛成同玉23角成43玉21角44玉54角成35玉24馬で詰んでいる。

この詰形は何故かわからないが気に入っている。

 

この変化が有る為、3手目の29(29~27まで可)香打ちで24~26の香打ちは23歩の中合で詰まなくなっている。

3手目26香と打った為、23歩の中合で詰まない逃れ図。

 

上記変化の為、3手目の29(29~27まで可)香打ちで玉方の応手は26(26~24まで可)歩の中合となる。

同香と取ったあと最初の変化で書いた通り23歩の中合をしないと詰む為、再度23歩の中合すなわち歩の連続中合が発生する。

これで困ったように見えるが普通に同香と取り12玉となった場面。

ここで42飛成と22香成の手順前後のキズがある。

 

42飛成同香22香成同玉32桂成12玉34角11玉22成桂同玉23角成右31玉となり

連続中合で出した歩を2連続で打って詰ます。

 

連続中合で出した歩を2連続で打って詰ますこの詰将棋の構成は実は非常に気に入っていたりする。