今週の詰将棋㊳の解説
今週の詰将棋で出したのは下図。
作意
71飛 51歩合 同飛成 12玉 42龍 13玉 31角 24玉 25歩 23玉 22龍 14玉 13龍 以上 13手詰め
詰め上がり図
質駒が取れる処に駒を打つ
↓
玉が逃げる
↓
質駒を取って王手
より
質駒が取れる処に駒を打つ
↓
中合をする
↓
中合の駒を取る
↓
玉が逃げる
↓
王手
の方が手が伸びる。
これは今後、普通に基本手筋として詰将棋の本「ぐぐーんと強くなる詰将棋200」(※本のタイトルは適当この前閃いたタイトル。)みたいな名前の本に入ってきてもおかしくない気がした。今後本に基本手筋として入ってきてもおかしくない手筋だと感じている。
2手目21歩合の時は
22角12玉21飛成23玉31角成14玉25龍で詰む。
そこで2手目12玉とすると
72飛成13玉31角24玉16桂23玉22龍14玉13龍で詰む。
だが桂を持っていると別の詰め筋が発生する。
この時に25桂24玉22龍23金合15角14玉13桂成同金25龍と驚くくらい詰将棋っぽく詰む。
すなわち変化2手目のこの局面から出した場合は不完全作である。
そこで2手目に中合した場合だが72の質駒を取らさずにかつ23玉が出来る地点の中合は51の地点だけ。
ここが真の狙いである。「シュレディンガーの中合」(※私がこの詰将棋を作った時に閃いた造語。特定の中合を出した瞬間に詰将棋が完全作に切り替わる事。要するに中合を出す前は完全作でも不完全作でも無い図面。)
この局面は同飛成12玉42龍13玉25桂24玉15角23玉
ここで33角成から詰んでいる。
桂を詰め方に渡したら別の詰筋が発生するのを2手目の変化で見せていて果たして桂合が最善なのかと思う。
歩の中合が最善ではないのだろうか?
すなわち歩の中合を行ったこの局面でこの詰将棋は完全作になる。
これが閃いた「シュレディンガーの中合」なのだが調べてみると希望限定という言葉があった。そうかそうか希望限定か。
私は完全作と思っているがこの詰将棋は希望限定の不完全作の可能性は充分にある。